☑ 企業概要・相談内容 |
■企業概要
企業名(業種) | B社(食品卸売業) |
所在地 | 3大都市圏以外の県庁所在地 |
年商 | 4,000百万 |
■相談内容
【1】相談までの経緯
近年、競合他社との競争により利益率が急速に悪化していった。B社では、価格競争から脱皮するために、自社しか扱えない食材を調達、開発をしてきた(新たな事業領域の開拓)が、収益性を改善するには至っていない。
【2】 相談内容
既存事業領域において、大手競合他社との競争により収益性が悪化していった。一方、新たな事業領域の開拓を推進してきたが、新規事業が収益を回復するまで貢献できていない。結果、売上高・利益額が減少する一方では、商品在庫が増え、資金繰りが悪化して、新たな事業領域への投資ができなくなっている。まず、現状を打破したい。
☑ 診断結果 |
■過去5年前と診断士の比較分析
経営指標 | 5年前 | 診断時 |
売上高 | 5,000百万 | 4,000百万 |
粗利益率 | 15.2% | 13.5% |
平均在庫額 | 240百万 | 280百万 |
在庫回転率 | 20.83回転 | 14.28回転 |
アイテム(SKU)数 | 15,000SKU | 16,500SKU |
*SKUとは、商品の最小管理単位(Stock Keeping Unit の略)
売上高80%に寄与しているアイテム数 ⇒ 2,000 SKU
在庫高80%を占めるアイテム数 ⇒ 4,000 SKU
・売上高 20%しか寄与していないSKU数が 14,500 SKUある。
・売上高が減少しているにもかかわれず、在庫高80%を占める 2,000 SKUが、売上高 80%に寄与していない。
・経営戦略と在庫実態がアンバランスとなっており、収益性・キャッシュフローが悪化している。
☑ 支援内容 |
〇 社長直轄の在庫最適化プロジェクト(社長、営業・新事業開拓・仕入・物流・財務の責任者)の
立ち上げ → 3年後の在庫適正化(商品回転率、アイテム数)目標設定
〇 不動在庫・滞留在庫の削減
〇 仕入・物流・営業の連絡会議の創設(販売見込みに基づく発注体制の構築)
〇 在庫高 80%を占めて、売上高80%に寄与していない在庫(約2,000 SKU)の削減 → 営業部門からの激しい抵抗と対応(営業を巻き込んだ改善が支援のポイント)
〇 受発注および倉庫作業における業務プロセスの見直しおよびITのさらなる活用
☑ 支援結果 |
経営指標 | 支援前(診断時) | 支援後(3年後) |
売上高 | 4,000百万 | ※4,000百万 |
粗利益率 | 13.5% | 14.7% |
平均在庫額 | 280百万 | 230百万 |
在庫回転率 | 14.28回転 | 17.39% |
アイテム(SKU)数 | 16,500SKU | 12,500(SKU) |
※既存事業領域の売上縮小と新たな事業領域における売上拡大を達成した。
⇒在庫を最適化することにより、キャッシュを創造する
⇒創造したキャッシュを新商品開発・新規顧客開拓へ投資することにより、収益の向上を実現する。
在庫に関するご相談
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